いわゆるフリーゲームに関する感想や二次創作メインに投稿しています(2015年現在)。取り扱い作品:『冠を持つ神の手』

2013年11月4日月曜日

【かもかて】内緒の薔薇と荊の話

 かもかてSS『SUB ROSA』の後編、当初の予定と一部変えたのですが、元文章の片鱗があったので多少手直ししてアップ。
 ブログサイト一周年記念。記念かソレ?とお思いでしょうが細かいことは魔の草原にぶん投げて下さい。アラよく切れる。
 また、同作の注意事項は「SUB ROSA(1/4)」へ。
 いわゆるifものなので、絶対に目を通して下さいませ。





■主人公から眠っているタナッセへキスした直後

 その夜のことだった。
 久方ぶりに、義弟の姿が寝台で休むタナッセの元にやってきたのは。
 枕を抱きしめ、以前のような青い顔ではなく、ほの赤い顔で一緒に眠らせて欲しいとねだってくる。確かに彼はいまだ未成年であったが、タナッセは既に男性で――良からぬ趣味を持つ輩だという前提で噂が流れかねない。お前もいい年なのだから、と説いていると、見る間に義弟の顔が曇っていった。これではまるでタナッセが彼に悪辣な言葉を投げつけているようではないか。
 いかにも弱い者を虐めた体になり気分が悪く、これが最後これで最後にする気で来たと言い募る義弟の小柄が寝台を共にすることを結局肯くしかなかった。
 だが、それは大きな失敗だったのだ。
 眠りの中、タナッセは確かに酷く甘い夢を見ていた。柔らかな心地と柑橘を思わせる爽やかな甘い香りと触れ合う夢を、見ていた。
 だが、不意にもがくような感触を胸や腹に覚える。
 空が白む中目を覚ましたタナッセは、彼を一片も疑わずはにかみながら布団に入ってきた義弟を、横たわった子供を、まだ子供の身体を、押さえつけるようにしていた。
 安穏とした寝顔がその身をくねらせる。寝返りでもしたいのかもしれなかったが、考える冷静は頭から追い出されており、
「……っ!」
 敷布に縫い付けていた細い右手首を一層強く掴んでしまう。すると下肢の動きが大きくなり、タナッセが義弟の両脚を割っている事実に気付かされた。
 白い首が反らされる。
 また、あのチョーカーが目に止まる。
 思わず息を呑んだタナッセの前で、義弟の自由な左手が自身の瞼を擦り始めた。
 小さな身体の上から飛び退くとほぼ同時、寝ぼけた声が場違いな文句を紡ぐ。
 寒い。
 急な動作に掛布は義弟の上から全てなくなってしまっているのだから、その意味では至極当然の不満ではあったが、掛け直してやることはおろか返事さえしてやれない。けれど小さな唇はもごもご動いたあと、再び寝息を立て始めた。





 以上。

 キスされる、ぺたぺたされる、赤い顔でベッド潜り込んでくる、当然身体は寝返り等で当たる……など、色々酷い状況。
 これがなんで没ったかと言うと、さすがにここまでやると「マジないわー」となる方がいるかもな、となったためです。ただでさえ性質上ヴァイルの扱いが軽くなってしまうしどーしたもんか、と。
 天秤ぐらぐら状態ならちゅーでも傾くには充分かとも考え直し、お流れ。

 今なら振り切れてるからこっちの展開だったかもしれませんや。
 それに「ここまでやらんと傾かないだろう」という意味でも。

 やっぱり本編のみならまだしも、外伝読むとタナッセの中のヴァイルの比重って中略ですからなー。家族で初恋で色々な方向性を決定づけたとかパねぇのです。
 タナッセ友情ルートで真っ当に好愛上げてった主人公は相当キャップ外しに苦労したに違いない。も、もういっそ記憶喪失にしてやるですよ、とかトチ狂った主人公もやっぱ居たに違いない。頑張れ友情主人公、多分ソレ脇道泥沼ルートカモーンの誘惑だ。

 逆にヴァイル友情で異性同士になった時は自然に愛情突入してそうですね。そこからの、どうしてこうなった憎悪ルートなんてアクロバティック展開は御座いませんか。さすがに無理か。
 ヴァイル愛情は王道、ヴァイル友情も王道。けど、憎悪は憎悪である意味王道。

 一番好きなのは、やっぱりタナッセ愛情(特にB)ですが。
 難しいだろうがディットン行ってみたい(母親の出身地かもしれない的な意味で)と言う主人公を、ヤニエ伯爵にこれが私の妻ですって紹介する気で古都連れてっちゃえよ! からかわれちゃえよ! と言いたいいや書いてくる。