いわゆるフリーゲームに関する感想や二次創作メインに投稿しています(2015年現在)。取り扱い作品:『冠を持つ神の手』

2013年3月17日日曜日

【かもかてSS】荊冠戴く君の名は

【 注 意 】
・エロゲ脳*未分化*村=(答え:     )
 つまり要注意物件です
・なので、成人向けで
・ベースはタナッセ愛情Bで、村時代の話が中核

・大切なのでもう一度。要注意物件です
 少しでも上記注意に引っかかりを感じたのなら、
 開かないまま同日投稿のもう一本へ




荊冠戴く君の名は



 私の村での立場は弱いものだった。
 正確には、私たち親子の立場は。
 一人の昼寝から目を覚まし、私は軽く頭を振る。よくない夢は目覚めの爽快さえ穢してくるのだから全くため息しか出ない。寝台から立ち上がるのもよろめくような足取りになってしまって、どこがと明確ではない体調不良と合わせて辛い気持ちになってしまう。
 業腹。
 そんな二語を思い浮かべながら、私はいつもの布地を掴んで夫タナッセに会いに行く。
 私はタナッセの――タナッセと私の執務室へ歩いている。
 レースの布と、幅広の布を手に持って。
 厭な夢を見てしまった。この夢を見ると、私はおかしくなってしまって、なだめて貰わないと身体の中心が熱から冷めない。今も、あの頃は垂れなかったものが内ももを伝って羞恥から死んでしまいそう。
 不確かな足取りで部屋に入ると、タナッセは顔を上げ、察してくれる。だから私は震えていた脚と、力の入らない腰の言うなりになってしゃがみ込み、布を差し出す。
 おねがい、たすけて。
 泣きそうな心地で縋ると、彼は座り込んだ私の腕を後ろでまとめ、目をレースの布で覆ってくれた。あたたかく優しい唇が重なって、私は太ももを擦り合わせる行動を最早隠さない。タナッセは私を長椅子に横たえ、一人でとろけきったはしたない粘膜を一気に犯してくれた。入れられただけで高く媚びた声を上げる私の頬を、けれど彼は慈しむように撫でる。
 ごめんなさいと哀しくなった。今になってあの頃のことが足を引っ張るなど、後悔するようになるなど、考えもしなかったのに。

          *

 どうしようと、私は――僕は、思っていた。
 忙しさから調子を崩した母が、風邪をこじらせてしまった。しかし医士を呼んでも対価は用意出来ず、僕は高熱に苦しむ母を見ているしかない。だから彼ら二人の言葉に乗った。魔の囁きも同義だとは、やけに爛々とした目つきから覚っていたけれど、そう決めたのだ。
 初めに声を掛けてきたのは中年の女だった。表面上は親切な顔を作っていた女の後を着いていく。促されて立ち入った場所は、村の規模に見合ったちゃちな神殿。人払いをされているのだろう、人の姿はない。いや、女と僕の他に、もう一人の姿がある。神殿長の男が奥の方、光の中に立っていた。
 お母さんの具合が良くないようだねと、一見は心配そうに彼は言う。嘘つきとでも口にしたくなったが黙って肯き、ある特別な勤めを果たしたなら薬湯や栄養価ある作物をお譲り頂けると窺いましたと、天から射す光の手前まで歩み寄った。
 誰でも行えることではないから、ここでのことは秘密だと、前にいた女――神官は準備をしに一度奥の部屋に行く。戻ってきた時、彼女の手にはたらいいっぱいの湯と、清潔そうな白布が一枚と、それより小さそうな布が二枚あった。見た瞬間、胃がひっくり返る錯覚をする。どこまでされるのか分からない。色々な話は耳にしている。未分化がいい人や、そうでなければ駄目な人の話を。でも、現実に自分が獲物とされてみると、単純な嫌悪感だけでは済まない、身の毛もよだつ不快感がやってきた。
 でも、されるがままにしているしかない。日々の栄養なんて望むべくもない僕たちは、特に母は、このままでは最悪――やめよう、まだ事態はそこまで危うくないのだから。
 浅い息を繰り返す僕の全身を男は舐めるように見つめてくる。視線を下へずらしても、圧力は変わらなかった。
 女は粘つく声音で、身体を清めましょうねとこちらの衣服をはぎ取っていく。彼女は顔から足の先までを丁寧に白布で拭っていく。余すところなく、だ。特に胸と腰、脚の間、足指は念入りにされた。気色悪いと思うこちらを他所に、彼女の息は荒く熱く僕にかかる。熱い息が、このままが綺麗なのに、と零したが、意味はまるで知れなかった。
 終えると女は近くの椅子にだらしない姿勢で腰掛ける。代わりに神殿長が眼前に立った。
 これからが特に大事ですよと言いつつ、彼はいつの間に受け取っていたのか、先程使われなかった二枚の布地の一つを用い、僕の腕を後ろで縛り上げる。もう一方は、僕の目隠しに使われた。二人分の興奮の呼吸が今までより耳にはっきり届き、僕は縛り上げられた手を強く握って、色んな衝動を堪える。男の手だろうか。うなじの辺りに伸びてきたものが、ひとまとめだった髪をほどく。背に当たる毛先がくすぐったかった。
 あなたにはそう見えるのでしたねと女の声。男は君には悪いがね、と言った。
 苦笑する気配を感じてすぐ、胸に冷たい感触が触れる。指だ。それは胸の辺りを何度も円を描くように撫でさすり、時々左右それぞれにある突き出た部位を爪で弾くようにした。女に身体を拭かれていた時より、何故だか気色が悪い。思わず声を漏らすと、場所が移った。胸から腰へ下り、背に回る。指はそこから背筋を首近くまでなぞり上げ、また尻近くまで下がっていく。そして、耳朶を湿った感触が包む。身を竦める動きを止められない僕など一向に気に留めず、耳の穴に塗れたものが差し込まれ、くすぐられた。おぞましさにまた声が出たが、今度はそのまま繰り返し出し入れされ、穴に添ってなぞられる。
 男はどんどん容赦がなくなっていった。一度は洗われた身体は、あますところなく彼の唾液に塗れてしまう。堪えきれず、僕はとうとう首を振って厭だと震えだした。
 もうすぐ終わります、次が最後。
 途切れがちな声は、生まれてこれまで聞いたことなどない響きで、いっそ不快を助長する。男は僕をどこかひんやりして固い感触の何かに横たわらせた。姿勢の変化に戸惑うこちらの脚を持ち上げ、その間に何か熱い棒状のものを当てる。疑問するこちらに答えるように、熱は脚の間を行き来しだした。数度行った後、男は僕の両脚を閉じさせまた擦りだす。股に挟まされた質量がどんな形なのか、まざまざ思い知らされて身をよじったが、よじり逃げようとするとより熱を帯び固さも大きさも増した。
 いや。言っても荒い息しか返ってこない。
 きもちわるい。言っても堪らないとしか返ってこない。
 もうやめてはなして。言っても脚を閉じるてのひらが力を強くするだけだった。
 粘液質な何かが激しく音を立て始める。僕は頭がおかしくなりそうな気持ちで何度もなんども上半身をくねらせたが、終わったのは熱の先から出たらしい生臭い何かが僕のお腹にたくさんかかった後だった。
 霞がかった頭の僕は、気付くと女に服を着せられて、どちらのものとも分からない言葉を聞いている。でも、意味が分かれば充分だ。約束は反故にされなかった。それだけで充分だ。

          *

 声が響いている。頭の中でわんわん鳴っている。
 いやと言うのにもっととも言う矛盾はかつてなかったことだ。声が甘ったるいのも、自分から脚を絡めるのも、――つまりは私が気持ちいい、なんてことも。
 長椅子の上、私はタナッセの膝の上で突き上げられている。自分で動くなど叶わない。
 脚の間ではなくその奥の抽送はあの日からの数日と同じように粘質の水音をいやらしく発しているけれど、それすら恥ずかしいと同時に快楽を誘った。自由に動かせない腕も、抱き込まれて逃げられない身体も、気にならない。いや、腕の拘束は声を我慢して指を噛んでしまう悪癖をやめさせるためにいつもだし慣れているかも。抱き込まれているのだって気にならないと言うより、動きのたび肌がこすれ合って、既に感覚が鋭敏になっている私はより媚びた声を出す程いいと思うのだ。
 視界が塞がっているおかげで肌のあちこちを唇が吸い、舐める感覚もいつも以上に伝わってくる。普段は襟ぐりの空いたドレスでも平気なようされない首筋も、これの時は強く吸い上げられ、不慣れな感覚がまた大きな声となって表れる。
 大きくあたたかな手が背をさする。私は身体を反らすが、上向いたふくらみの先端を湿りが覆う。少しざらついた感触が、触れるか触れないかギリギリを何度も行き来して、我慢出来ずにねだった。強くして、と。笑みを含んだタナッセの吐息が聞こえ、甘く歯を立てられた。瞬間、私は気をやってしまう。でも、まだ大きいままの熱いものがお腹の中をかき回して現実に引き戻してくる。
 すぐだな、と浅く早い息の彼が笑った。そう、だから弱い部分にはあまり触れてくれない。あの夢を見た直後の私は、本当に駄目な女だ。娼婦のよう。ううん、半端に脱いでタナッセに何も返せず自分だけ繰り返し気持ちよくなってしまうのだから、もっとどうしようもない何かだ。
 背に回されていた手が胸のふくらみを掬い上げるように持ち上げる。そうして、胸の敏感な部位は触れず、ただ揉みしだかれるだけになった。なのに、それでもぞくぞくと快感が背筋や肌表面や、お腹に走る。タナッセももうすぐいっちゃうんだと、そういう思いもあって。タナッセは私のお腹をいっぱいにするあたたかいものを出す直前になると、私の柔らかい場所を触ったり、揉んだり、掴む。今日は胸だった。頬も、お尻も、結構嫌いじゃないんだけど。
 かき回すというより奥を突くだけの単純な動きになり、最後の訪れが近いと感じる。私の中はもう爛れきっていて、そんな単調な動きでも蠢いてしまう。
 私は支離滅裂な言葉を喘ぎで途切れさせながら言った。
 何を言っているか、痺れの強くなり始めた頭には届いてくれない。彼には届いたのかも知れない。唇が乱暴に重ねられ、上の粘膜も散々な目に遭わされる。きもちよかった。
 脚が宙で遊んでいるのが僅かにずれたレースの布の端から視界に入った。タナッセの動きに合わせて揺れている。タナッセが、そうしている。思うと、一際大きな波がやってきた。彼も熱くて白いものを、私の中に注ぐ。普段より長い時間行われたせいか、ゆっくり引き抜かれた熱と共にかなりの量が落ちてしまい、もったいないと思う。
 けれど喋るのは億劫だった。快楽ではなく疲労から、全身に力が入らなくなり始めていたからだ。ちゃんと後始末しないと。昼から我儘でしてもらったのに、こういう時はいつもタナッセに色々させてしまい、そのたび後悔している。普段は注意の多い彼は、いくつか特定の時に限って文句も言わずになんでもしてくれる。してくれてしまう。でも、私がそれに乗じて甘えたら、いけない。
 眠気を覚える私の目隠しを取ったタナッセは頬を撫でて言った。
 厭な夢を見なくなった時に、いくらでも片付けさせるさ。だから、……おやすみ。
 声音が甘くて。口調が優しくて。表情は、気遣いに満ちていて。私は反論に口を開くが、彼は軽く口づけし、こちらのまぶたをてのひらで閉じてきた。
 なんでもしてやるとも、お前を守るとも言っただろうと、続いてしまってはもう何も言えない。その言葉は彼にとって誓いだから、黙って肯くしかない。
 それに、眠くて。本当にどうしようもなく眠たくって。
 昼寝をしたのに全然足らないのか、気を抜くと意識は闇に落ちていく。こわさはない。いつも寝台で私を抱きしめてくれる腕が、支えてくれているから。今度は絶対にこわい夢なんて見ないでいられると、信じられるから。
 目を覚ましても、きっとタナッセは傍にいてくれる。疑いようもない事実だと経験から知っている私は、彼のさっきの言葉に返事をした。自分の意志で、意識を手放す。
 おやすみ。いい夢を見るから。










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平気だろーと思って臨んでみたが駄目だったという方にはその……ごめんなさい。

基本軸は「夜露~」ですね。
拡張版というか、主人公視点かつ切り口変更。繋がりはない。