いわゆるフリーゲームに関する感想や二次創作メインに投稿しています(2015年現在)。取り扱い作品:『冠を持つ神の手』

2013年1月5日土曜日

巧みに打たねば朱い鉄でも伸びはしない

 かもかての徴持ち組周辺に関してとりとめなく。
 主人公の呼称はまんま「主人公」です。





 だいたい、私は自分が強いなんて思ったことはなかった。
 (中略)
 ……今まで、私に対してそんなことを言ってきたのは彼を含めて二人だけ。
 けど、おそらくは姉貴も無言で言っていたのだ。
 おまえは、自分たちとは違う。
 私にとって、それは賛美の声ではなく、呪いにしか聞こえなかった。

(『魔法使いの夜』/十一章 狼の話)



 影の薄いノイラント(2代目)ですが、実際ゴタゴタを収めて地ならしするのが精一杯だったんだろうなと思うとより同情心が強まります。
 その意味ではリリアノも。
 とはいえ急転換を起こした直後はこういう役回りの人が居ないとドコもかしこも立ち行かないので困ったもんだ。

 しかし徴持ち組は心身共に強いと言われているようですが、そのほとんどは「のびしろ」なんじゃないかと考えたことがあります。
 特に精神面に関しては。
 ヴァイルも確かにかなり我慢強い子ではあるのですが、ヴィリーシー(母親)の一件から始まる周辺環境の恵まれなさのせいで、主人公が来ないと篭りで(仮)死んでしまいますし。

(作中ではいい時期に来たよお前とリリアノに言われますが、本当、主人公が早期に来たバージョンは気になります。
 一応自分で書こうと思いましたが、上手いことヴァイル愛情やタナッセ愛情へ根性で持って行くためにはどーしよーかと思考停止入ったので投げました。いつ来るか、によっても発生イベントが大きく変動起こすんでしょうし……)

 主人公の輝かしい暗躍ルートとかプレイすると、あまりのタフネスぶりにいっそ胸が高鳴るというのに……。
 いやまあ悪いの私(=プレイヤー)なのですが。
 可能性が封じられていない時点でむべなるかなとも言えますが。
 生育環境の非常に気になるメンタルの強さ。

 と思えば時折見え隠れする年相応感が、素晴らしく味わい深い。思わず侍従に背中を飛び道具でズドンさせたり、既に憎悪は足りているのに地下湖へ付いていって王子にバシャンさせたりしちゃうじゃないですか(もちろん選択は「もうどうでもいい」)。
 まあ全能力0、名声っておいしいの?なキャラなし飼い殺しエンドとかも出来るので、メンタルふにふに主人公も可能。
 やっぱり面白い主人公です。

 閑話休題。

 初期値高くてのびしろもあるが、それなりの環境がなきゃどうにもならない。
 ただ、環境さえ整っていればその成長率は遺憾なく発揮される。
 ……まーハタから見てればやっぱりコレ天才の部類ですよねえ。そして天才の感性はタナッセが言うとおり、一般人からすれば「度し難い」でしょうな(ガチの凡人からすればタナッセも相当出来る奴なのですけれど)。
 というか、共感を苦労なくできる人は同種の、あるいは同程度の天才だ。
 分かりやすさ優先で誇張して言うと、狂人の理論は同種の狂人にしか理解出来ないという話で。

 とはいえ、「天才」サイドからすると「自分にとってそうであって当然、普通」を理解してもらえないのだから、距離を取って褒められようと、賛美ではなく呪いにしか響きませんね。

 しかし本当にとりとめないというか、もっと酷い何かだコレ。